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Yutaka Kubota


第1部

第2章

指揮の基本テクニック T

                

基本運動と基本拍子図形を身につけよう

主役は「点」/「点前・点後」運動/「加速・減速」運動

 「平均運動」と「しゃくい」



2〜6拍子の図形でトレーニング

1) 点とは

指揮棒が描く拍子図形のある箇所を音の出る場所と定めて「点」という。

 指揮においてはこの点の意識がとても大切である。

2) 点前・点後運動

指揮棒が点に至るまでの運動を点前運動、点を通り過ぎた後の運動を点後運動という。

この点前運動と点後運動により次の点の予測が可能となる。


 3) 加速・減速運動

  
 a)第1の点

  棒の加速運動が最も速くなる点

 b)第2の点

  棒の減速運動が最も遅くなる点


  4)指揮の基本運動と拍子の基本図形を身につけよう

平均運動しゃくい

   「平均運動」とは加速減速運動が僅かな腕の運動で、最も柔らかい音楽の表現に用いる。

   「しゃくい」とは平均運動から加速減速を増して行くことによって、柔らかい運動からかなり活発な
   
         運動まで
音楽を広範囲にわたり表現することが出来る。


  2拍子から6拍子までの図形を「平均運動」と「しゃくい」でトレーニング

   拍子図形の振り方には柔らかい音楽を振る場合には「平均運動」と「しゃくい」を使用し、

   歯切れの良い元気な音楽を振る場合には「叩き」を使用する。

   まずは柔らかい音楽を振る「平均運動」と「しゃくい」を使った図形からはじめよう。

  以下の各拍子を正しい図形で描き、テンポの変化、強弱の変化を図形の大小で振り分けること。

   最初は振りやすい大きさの図形とテンポ、加速減速の度合いで始める。  

   次に小さい図形→大きい図形→小さい図形へとスムースに移行するトレーニング。

   次に様々なテンポでトレーニングする。


1) 2拍子

    a)下の基本位置から始める。1拍目は必ず右方向へ動くこと。2拍目は左方向へ動く。

     下の基本位置で指揮棒の先、または親指の先を点と意識して、ひじから先を水平に

     左右に動かしてみる。

          点を中心として左右の図形の大きさと動きが左右対称となるように注意すること。


    腕の活動範囲と活動面の3)の、図形を描く面の意識を確認しよう

    
これが最も柔らかい動きだが加速減速がないので点の位置を知らせることが出来ない。

   b)点前運動に加速、点後運動に減速を少しずつ加えていくと、勢いが付いてくるので、

      図形は点を中心(底)として僅かな窪みから深い窪みへと形を深めてゆく。

      お皿の形から徐々に底の深いお鍋の形に移行するのに似ている。少しずつ元気な音楽に

      変化していく。

     c)加速運動がもっと増えると図形はより深い形になり腕の動きはU字形に近づいて行く。

     この図形まで進むと柔らかい音楽とはいえかなりハリのある音楽の表現領域まで来ている。

     この後は叩きに移行するのだがそれは後述する。

       穏やかな場合も、勢いのある場合も点前運動は腕の落下による加速により、点で一番速くなり、

     点後運動は点前運動の逆の動きで減速運動になるように注意すること。

     ブランコ運動をイメージした腕の動きをおこなう。
 


2)3拍子

2拍子で描いた図形の1辺を3角形のそれぞれの辺に当てはめた形が3拍子図形です。

しかし、1拍と3拍では斜めの動きとなるために点を示すための加速減速運動をはっきりと

示すことは出来ない。

2拍目の図形はJの字を少し右に倒した形として、点前、点後の加速減速運動を行い易くする。

点前は距離が長く点後は距離が短くなるが、それぞれの同じ時間をかけた運動を行うのが難しい。

3拍目はJの字を裏返した形で行うが点前は距離が短く、点後は距離が長くなるので2拍目と

同じ難しさがある。

   3)4拍子

3拍子の図形の真ん中に1拍目の縦線を加えれば4拍子の図形になる。

1拍目の縦の動きは叩きの動きになり鋭くなりすぎるので、意識的に点を丸く通り過ぎる意識を

持つ必要がある。

実際には柔らかく上下に動けばよい。

1拍目の点後運動は点前運動運動の半分くらいの距離とし、2拍目以降の図形を小さめに振ることで、

1拍目との違いをはっきりと示す。

   4)5拍子

5拍子は「2+3」、または「3+2」に分かれる場合が多い。

「2+3」の図形は、4拍子の図形の1、2と同様に始め、3を2等分した図形で5拍子の

3、4を振り、5は4拍子の4と同じ図形となる。

「3+2」の図形は4拍子の図形の1,2の後、より左側へ3を振る。4,5は4拍子図形の

3,4と同じ。

速いテンポの場合

「2+3」は2拍子の図形で1,2を縦に振り、3、4、5は3拍子の3角図形を小さめに描く。

「3+2」は1,2,3を3角図形で描き、4,5は3拍目の点後地点で小さくしゃくいの

2拍子図形を振る。


   5)6拍子

普通の6拍子

3+3

2+2+2

2+4

4+2


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